Tactics

レースで勝つためのお勉強です。
自分がヨットレースの本を読んで大切だと思われる部分を復習してみました。

基本(風を感じる)


風の振れ.


上の図をご覧ください。
青艇と黒艇は風の振れのない状態です。
一方、赤艇と黄艇は風が左に10°振れた状態でそれぞれの艇が5目盛り進んだ図です。
たった10°振れただけでこれだけの差が生まれてしまいます。





乱れた風

上の図のように先行艇によって乱された風を受けると追い越す事はできずむしろ離されてしまう。
自艇がこういったセーフリーワードポジション(有利な位置)を作ることができれば非常に有利な展開となる。
しかし、逆にホープレスポジション(不利な位置)に置かれた場合にはなるべく素早くこの位置から回避しなくてはならない。




ミート!
自艇がポートタックの時(青艇)

ジャストミートのタイミングの場合

右水域に行きたい場合はAのようにベアしてかわす。
また、左水域に行きたい場合はBのようにタックしてかわす。
この場合にはどちらでもたいした問題は無さそうです。
むしろ、Bのポジションを得ることができれば相手に乱れた風を与えることができます。
ただ、ミスタックをして遅れてしまうと相手のブランケットに入ってしまうので注意が必要です。




自艇がわずかに遅れている場合

Aのように右水域に行きたいのならわずかなベアでいけるのでロスが少なく問題はほとんど無さそうです。
しかし、Bのようにタックして左水域に行きたい場合にはポート艇に先行されブランケットに入れられてしまいそうですので
早めのタックをしなけれならない。




自艇がわずかに先行している場合

スタボー艇の前を通れそうですが抗議されそうですので
Aのように右水域に行きたい場合には大きくベアしなくてはならない。
この場合にはBのようなリーバウタックが効果的でしょう。
リーバウタックを成功させれば相手には乱れた風をおくることができます。





自艇がスターボードタックの時(赤艇)


ジャストミートの場合

相手艇が素直にベアして後ろを通ってくれればいいのですが
リーバウタックをされてしまうとホープレスポジションに入れられてしまう可能性があります。
そこで、早めにややベアしてスピードを付けて走ります。
すると相手艇は、赤艇のクローズホールドのラインが低く見えますので早めのタックを打って来ると思います。
そこで、相手艇がタックを始めたらすぐに通常のクローズホールドのラインに戻せばホープレスポジションに入らずにすみそうです。




自艇がわずかに先行している場合

左水域に行きたい場合には問題なく権利を主張して行けます!
右水域に行きたい場合には安全策としては図のような位置でタックすれば相手に乱れた風を送ることができる。
上級テクニックとして、ダンクタックと言って相手の前を通過してタックをすれば相手を完全にブランケットに入れ
なおかつ、タックもできない状況にすることができる。
しかし、相手がややベアしてスピードを付けられた場合には自艇はベアしてスピードを付けるルームが無くなり
相手艇にホープレスポジションに入れられてしまう。
また、相手艇の前を通過後タックをした場合に同時に相手にタックされた場合には相手艇に権利があるので相手艇を避けなければならなくなる。
(タッキング中のヨット同士はポート側の艇が避けなければならない(規則41.4))




自艇がわずかに遅れている場合

右水域が有利だと思った場合には、相手艇をタックさせてから自艇がタックし右水域に向かう。
相手艇がベアして自艇のスターンをかわそうとした場合には即座にタックして相手をホープレスポジションに入れる。
左水域が有利だと思った場合には無理に相手艇にタックさせ有利な左水域へ行かせるよりも
相手艇に「ど〜ぞ!前を通ってくださいね〜!」と前を通らせて不利な右水域へ誘導するのも良いのでは?

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